私たちは、美しい切れ味を鍛えています

-We are forging the beautiful sharpness-

タケフナイフビレッジのポリシー

1.「切る」ことを考え、「切る」モノとしての道具観を

  現代生活に提示していく。

 


2.単なる量産量販体制をめざさない。

     あくまでも「切る」モノの質向上をめざした製販体制を

   確立していく。

 


3.ハンドメイドである必然性をその道具観に反映させた

   モノづくりをめざす。

 


4.伝統を大切にしていくためには、

  あえて”伝統的”であることを拒否することも辞さない。

  伝統的であることと保守的であることは同一ではない。

 

​ 

5.工芸作家作品として刃物づくりをせず、

   刃物職人として伝統的かつ現代的商品づくりに徹する。

 


6.私たちは造り手であると同時に使い手でもある。

 


7.私たちはものづくりへの理解が得られるよう

   産地環境づくりをめざす

タケフナイフビレッジの歩み

新しい時代の到来と伝統の衰退

​時は1970年代。

​日本は高度経済成長期を経て、人々の生活に様々な新しい変化がもたらされ、戦後最大の好景気「バブル」に向かう時代。

この華やかな時代の中で、越前打刃物の行く先を憂いていた後継の若手職人たちがいました。後にタケフナイフビレッジの​創立メンバーとなる、加茂勝康、安立勝重、北岡英雄、加藤弘、戸谷治二、岡田政信、加茂詞朗、佐治武士、本多一義、故・浅井正美。当時まだ、20代・30代の若手世代です。

ステンレスの普及、大量生産の安価な型抜き刃物の台頭などにより、手打ちの刃物業界を取り巻く環境は厳しくなっていき、家族経営で細々と経営していた工場は、次々と廃業を余儀なくされていきました。

後継の彼らの目の前には、越前打刃物の​売れ行きの低迷、職人の高齢化、後継者不足、近隣との騒音トラブルなど、解決すべき大きな課題が山積していました。

そこで彼らは、1973年に武生刃物工業研究会を結成。毎晩、仕事を終えた後に集まっては、越前打刃物の将来について語り合い、打開策を話し合いました。

一日中働き、夜は話し合いを重ねる日々・・・

そんなある日、彼らの人生を変える運命的な出会いが訪れます。

デザイナー・川崎和男との出会い

それは1982年の春。運命的な出会いの相手は、福井県出身の世界的なデザイナー・川崎和男氏。​

彼は地元・越前市の工業試験場の紹介で職人たちの新商品開発に加わることになり、伝統的工芸品の越前打刃物に「インダストリアルデザイン」という概念を導入しました。8月には、統一ブランドを「タケフナイフビレッジ」と決定し、新商品の開発が始まりました。

彼の提出した新商品のデザイン画は30枚以上。

それらの斬新なデザイン画を見た職人たちは驚き「こんなもの、どうやったら出来るのだろうか」と思ったそうです。それでも彼らは、デザイン画の中から商品化できる可能性のあるものをいくつか選び出し、川崎氏はそれを図面に起こし、新商品の制作が始まりました。

こうして始まった新商品開発は、前途多難でした。仕事を終え、夜になると皆で集まり、夜遅くまで試作品を作っては改良を重ねました。試行錯誤の日々は約1年に及びました。

職人たちとデザイナーは何度も話し合い、衝突を繰り返しましたが、それは「越前打刃物の伝統を伝承するため」との共通の使命感を持っていたからこそでした。

​越前ブランドの復活

こうして試行錯誤を重ねること1年。

1983年、ついに新商品17点が完成し、東京六本木のAXISビルにて「タケフナイフビレッジ展」を開催。その後も精力的に各地の展示会を敢行し、1986年には、ニューヨークでの展示会を大成功で終わらせることが出来ました。「打刃物で世界に行けるなんて、夢にも思わなかった」今でも職人たちが口にする言葉です。

 

その後も彼らは、新たな商品を次々と生み出していきました。「越前打刃物」という伝統的な技術と、「インダストリアルデザイン」という現代デザインとの出会いによって生まれた商品の数々は、30年以上たった今でも、人々を魅了し続けています。

職人たちのさらなる挑戦

「タケフナイフビレッジ」ブランドが確立し、次に彼らが着手したのは、互いに協力し合える拠点を作ることでした。新商品が完成したとはいえ、彼らの作業場はそれぞれの小さな工場のまま。より良い商品を生み出すため、越前打刃物を世に広めるため、後継者を育てるため、彼らは新たな活動拠点「タケフナイフビレッジ」の建設に着手しました。

川崎氏と構想を練り、1992年、当時人気の建築家であった毛綱毅曠(もづな きこう氏に建設を依頼。総工費は3億円。当てに出来る補助金などは一切なく、1人3000万円の借金を背負う、まさに一世一代の大勝負に打って出たのです。

1993年5月、ついに「タケフナイフビレッジ」が完成。

​加茂刃物製作所、安立刃物製作所、北岡刃物製作所、カネ弘刃物製作所 (現・カトウ打刃物製作所)、戸谷刃研、岡田打刃物製作所、加茂藤刃物、佐治打刃物、本多刃物、浅井刃物の10社からなる協同組合の拠点、共同工房、直売所として活動を開始しました。そして、さらなる快進撃がここから始まることになるのです。

一度は衰退の一途を辿っていた越前打刃物でしたが、

あらゆる職人たちの手によって復活し、

今では全国から若者が集う産業にまで発展することが出来ました。

その背景には、こうした職人たちの人生をかけた挑戦があったのです。

私たちは、いつまでもこの事を忘れず、

​これからも越前打刃物を後世に残していきます。

- ​DESIGN DIRECTOR -

川崎 和男

教授・デザインディレクター・博士(医学)

 

大阪大学・名誉教授 / 名古屋市立大学・名誉教授

多摩美術大学・客員教授 / 金沢工業大学・客員教授(2015年3月まで)

大阪大学大学院・医学系研究所にて「危機解決産業創成デザイン重要拠点」として、「コンシリエンスデザイン看医工学寄附講座」特任教授・プロジェクトリーダー(2018年3月まで)

1949年福井市生まれ、魚座・B型・左右利き

インダストリアルデザイン・プロダクトデザインから、デザインディレクターとして、伝統工芸品、メガネ、コンピューター、ロボット、原子力、人工臓器、宇宙空間までデザイン対象として、トポロジーを空間論に持ち込んだ「ことばとかたちの相対論」をデザイン実務としている。

グッドデザイン賞審査委員長など行政機関での委員を歴任。国内外での受賞歴多数。

また、ニューヨーク近代美術館などの海外の主要美術館に永久収蔵、永久展示多数。

『Newsweek日本版』の「世界が尊敬する日本人100人」に2度選ばれる。

現在デザインによる世界平和構築を目指して「Peace-Keeping Design(PKD)」というプロジェクトを提唱。

 

■「毎日デザイン賞」調査委員 ■「シップ・オブ・ザ・イヤー」選考委員会委員 ■「日本文具大賞」審査委員長 ■「DESIGN TOKYO - 東京デザイン製品展 -」審査委員長 ■「DESIGN TOKYO - PROTO LAB -」審査委員長    (オフィシャルブログより引用)

- ​GRAPHIC DESIGNER -

​松田 良一

アートディレクター、グラフィックデザイナー

1947年 金沢市生まれ。

1969年 金沢美術工芸大学産業美術学科卒業。

同年     株式会社仁丹テルモ(1974年商号変更:テルモ株式会社)入社。

1975年 エッグデザインを福井市に開設。現在に至る。

公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)正会員

受賞

■福井県立美術館開館10周年記念特別展「屏風絵名品展」図録(企画・制作・発行:福井県立美術館/デザイン:エッグデザイン)が《第1回「美術展カタログコンクール」大阪1989》にて、優秀作品10点の中に選ばれる(1986年から1988年に発行された国内の美術館・博物館・新聞社・百貨店・画廊等が開催する美術展のカタログが対象。大阪府/財団法人大阪府文化振興事業団主催 審査員:田中一光、福田繁雄、木村重信、高階秀爾、武田恒夫)

                   (エッグデザインHPより引用)

- ARCHITECT DESIGNER -

​毛綱 毅曠

建築家

有名な建造物は「反住器」「釧路市立博物館」「石川県立能登島ガラス美術館」など多数。

​タケフナイフビレッジの建築設計を担当。

【略歴】 

1941年 釧路市生まれ

1965年 神戸大学工学部建築学科卒業、同大学向井正也の助手。

1978年 毛綱毅曠建築事務所を設立

1985年 日本建築学会賞受賞(受賞作は釧路市立博物館)

1990年 商環境デザイン賞特別賞受賞

1991年 都市景観大賞受賞

1992年 イギリス出版賞受賞、日本建築美術工芸賞受賞

1993年 商環境デザイン賞特別賞受賞

1994年 メキシコ・アグアスカリエンテス市建築賞受賞

1995年 多摩美術大学美術学部建築学科教授

2001年 永眠

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